「世界樹の迷宮2諸王の聖杯」特集 ディレクター小森が語ります。「世界樹の迷宮2」の世界観

原点~テーブルトークRPGとゲームブック~

「世界樹の迷宮」というゲームの世界観を語るにあたっては、テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(以下D&D)とゲームブック『ファイティングファンタジー』シリーズを避けて通ることはできません。D&Dは、自分が学生の頃に楽しんでいたテーブルトークRPGで、赤・青・緑・黒まで持っていた記憶があります。ファンタジーの王道といって過言でないであろうそのシステムと世界観は、多くのゲームに影響を与えました。一方、ゲームブックはというと、スティーブ・ジャクソン氏とイアン・リビングストン氏の二人が作り出した“TRPGの雰囲気を持ちつつ、一人で楽しめる本”という位置付けでしょうか。本という比較的安価で入手し易い物だった為、恐らく自分と同年代の人なら何らか一冊くらいは手にとって遊んだこともあると思います。

3DダンジョンRPG再生~「世界樹の迷宮」が生まれるまで~

「世界樹の迷宮」というゲームを作るにあたって、ディレクターはどのような要素を重ね合わせてゲームを構築するか熟考したと思います。その結果が、“スキルツリーによる成長”であったり、“手描きマップとその上を動くf.o.e”であったりします。そして、世界観の部分での要素が“TRPG、ゲームブックの雰囲気をかもし出す”というものでした。携帯機というスペックの限られたハードで他との違いを出す為に、TRPGのキャラクタを自分で考え出し想像・妄想して楽しむ要素(此方はウィザードリィを代表に、多くの古典的RPGが行っていて目新しい訳ではありませんが、最近のRPGではあまり見なくなってきた部分です)と、ゲームブックのテキストの雰囲気(此方は今までのゲームではあまり行われていなかった部分です)に着目したという事です。“君たちは○○してもいいし、しなくてもいい”という言葉が印象に残ったと思いますが、あれは当時のゲームブックが翻訳された際に使われていた独特の言い回しです。全てを画面上で表現できない携帯機というハードで開発を進めていたからこそ、これをイメージして作ろうという結論に至ったのでしょう。今でも、一番初めにテストでイベントを作成し、DSの画面で文字を読んだ時の事を鮮明に覚えています。『雰囲気があって良いからこの方向でいきましょう!』というディレクターの英断によって、こうした形で作る事になったのです。狙い通り「世界樹の迷宮」というゲームの一つの特徴として語られるようになったのを見るとその判断はあっていたなと感心します。

純粋進化~「世界樹の迷宮2 諸王の聖杯」~

当然、「世界樹の迷宮II 諸王の聖杯」でも、この要素は引き継いでいます。「世界樹の迷宮」では、多く入れ込めなかったミニイベント(ダンジョン内の何気ない出来事の事です)を、Ⅱではより多く入れ込んでいます。多くのRPGのようなメインシナリオに力を割くのではなく、ユーザーの作るパーティの言動を想像し易くなるような“出来事”を散りばめる事がこのゲームの方向性にあっていると信じての事です。そういった形で、「世界樹の迷宮II 諸王の聖杯」をみなさまに期待に沿えるよう全力で開発中でありますので、是非とも楽しみにお待ち下さい。

「世界樹の迷宮II 諸王の聖杯」
ディレクター 小森

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