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2008.05.13  [高田慎二郎]  ディレクター高田のグローランサーVI日記 Vol.34
ご無沙汰しております、グローⅥのディレクターの高田です。

さて、今回はグローの開発苦労話をしたいと思います。
以前、何かでお伝えしたような気もするので知っている方もいるかもしれませんが、グロー1のバランス調整での出来事についてです。

グロー1の開発終盤は、デバッグとプランナの作業が並行に行われていました。
そのため、プランナが序盤から少しずつデータを完成させていき完成とした場所まで、デバッグを進めていってもらってました。
※デバッグ効率の悪いやり方なのですが、デバッグが大変でプランナ側の作業がデバッグに追いつかれてしまったんです…。

そんなわけで、開発末期、ラストバトルの調整を残すのみ…という時期に事件は発生します。
その時期は、デバッグもラストダンジョンを残して、かなりの作業が終わっていました。
そのため、データの凍結時期やマスター提出時期など細かいスケジュールが見えてきており、あまり余裕がないとプレッシャーがかかっていた時期だったのですが…。
なんと、本日バランス調整終了(つまりプランナの作業終了)という日になって「後半、プロテクトを使うと、ダメージが通らなくなる敵がいるのは仕様ですか?」という質問がありました。
もちろん、そんなことでノーダメージになるようでは、戦闘の駆け引きが楽しめません。
ということで、「何でそんなことに?」と、原因を調査すると、「アタックやプロテクトの計算を間違えてました」とプログラマより報告が…。

仕様では「プロテクトやアタックは、最終ダメージ値を●●%修正する」というものだったのですが、実装されていたプログラムは「プロテクトならDFを●●%上昇させる」(アタックならATが上昇)という計算式でした。
グローのダメージ計算式は「AT-(DF/2)」が基本です。
なのでDF値そのものに補正が入ると、DFが高いキャラであれば簡単にノーダメージ状態になるというバグが発生したわけです。

なぜそんなミスが最後まで見つからなかったのか?と言いますとアタックやプロテクトはバランス調整に使用しないという決めごとがあったためです。
その理由は、開発者は戦闘で何が起こるかなど全ての仕様を把握した上でバランスの調整をしています。
しかし実際にプレイする方は、情報が不足した不利な状況でプレイするため我々の想定以上に難易度が高く感じられます。
そのためアタックやプロテクトを使ってもらうことで、その情報の差をチャラにしてもらおうという狙いがあったわけです。
また他にも、極端にDFが高い相手でなければ、ノーダメージのような分かりやすい影響が出てなかったという理由もありました。

なので最後にアタックやプロテクトの効果が違うとなった時点で、スタッフ一同、騒然となりました。
急いでデータの凍結を3日間待って貰い、各フィールドやイベント戦闘でアタックやプロテクトを試しながら効果を再調整しました。
デザイナも含めて3人がかりで最後の大調整をしたのですが、最後の最後で大変なラストスパートを経験しました。

ちなみにそのラストスパートがどのくらいハードだったかというと、未だに当時のスタッフから「あの時は辛かったッスねぇ〜」と言われるほどの状態でした。

その他にも、グローのデバッグには大変な思い出がたくさん詰まっています。
次回もまた、デバッグ時の辛く楽しい思い出を書いてみたいと思います。

それでは、また。
[高田慎二郎]
「グローランサー」ディレクター
「グローランサーⅥ」ディレクター
「女神異聞録デビルサバイバー」ディレクター

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