アトラスネット

クリエーターワークス

2008.05.23  [土屋憲一]  音職人のつぶやき Vol.18
こんにちは、サウンド担当の土屋です。

P4を始め幾つかの仕事がほぼ片付いたので後片付けをしつつ、新しい仕事もありながら…といった今日この頃です。後片付けといいますと、データのバックアップを取ったり資料を整理したり、作品によってはサントラCDの準備をしたり…といった作業ですね。P3の時などはドラマCD用の効果音をPS2から逆録音したり、海外版を作成するためにボイスデータの差し替えを手伝ったり、なんて作業もありました。さてP4はどうなりますか。

新しい仕事が始まって、過去の辛く切ない日々を程良く忘れかけた頃に「戦闘で使われてた魔法の音が欲しい」とか「キャラの掛け声を日本語から英語に置き換えたいんだけど…」といった古傷をエグるような質問が来てしまうと、泣きながら自分が作った資料を自分で読み返す羽目になったりします。新しい彼女ができたと思ったら元カノから復縁を迫る脅迫メールが来たような気分、とでも言いましょうか。違いますね。すいません。

あまりにも時間が経っていると、自分でも「なんじゃこりゃ? なんでこんな事してるんだろう…?」という謎のデータを発掘してしまって途方に暮れる事があります。きっと当時は何かの事情があったんです。何か問題が発生して、解決した結果がコレなんです。

…その「何か」がサッパリ思い出せないんですが!

メッセンジャーのログやメールを辿っていくと昼ドラも真っ青なドロドロの過去が明らかになる事もありますが、自分の判断で「何か」やっている部分は自分で思い出すしかありません。メモリの無駄遣いにしか見えないけど全く同じボイスデータがふたつ入っていたり、意味があるとは思えない無音のデータが登録されていたり…。

理由が分かった瞬間は軽いアハ体験です。

過去の自分も色々考えてたんですな…。

そんな都合もあって、ここ数年の作品のデータはバックアップを取った後も内蔵ハードディスクに保存しておき、いつでも見られる状態にしてあるんですが、MacProに4基のハードディスクを内蔵して合計1.8TB超の容量があるにも関わらず、そろそろ残り容量が心許なくなってきました。

BGMやアニメムービーの効果音などは1曲で1GB以上あるデータも増えてきましたし、昔はDATという業務用のカセットテープで保存していた声優さんのボイスデータも最近は全て波形としてハードディスクに入っています。作り溜めた効果音データなんかも入ってますし。そろそろDVD-Rを超える容量のBD-Rなんかが必要かも知れません。

…などと思いつつバックアップDVD-Rを焼きながらこの文章を書いているんですが、そういえば、せっかくの機会なので他セクションの人達を常々羨ましく思っていたアレをやってみよう、と。サウンドの仕事をしていると普段は絶対できないアレです。好きな音楽を聴きながら仕事ですよ。早速iTunesで某ゲームのサントラCDを…。

あ〜もう! 静かにしてくれ〜!! 考えがまとまらん!!

それなりの高性能スピーカーで大音量で音楽が聴ける恵まれた環境にありながら、いざ音楽が流れているとそっちに気が行ってしまって、他の事がサッパリ何も考えられません。歌詞が付いてたりすると余計ダメです。ゲームは当然BGMを聴きながらプレイできるのに…。

音楽を聴きながら車を運転するのは控えようと思いました。
[土屋憲一]
「ペルソナ」シリーズや「真・女神転生III-NOCTURNE-」など、数々のアトラスタイトルの楽曲を担当。

<前の記事を読む[土屋憲一]の記事一覧を表示次の記事を読む>

アトラスネット