
2007.06.07
[橋野桂]
橋野桂の開発通信 Vol.5
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こんにちは、ペルソナ3ディレクターの橋野です。
さて、先週お伝えしたとおり、今週から、
不定期にペルソナチームの主要メンバーを招いて、
開発の苦労話などをしていこうと思っています。
ペルソナ3で苦労した部分は、多々あるんですが、すぐに思いつくのは、
動的なインターフェイス。最初は、うまくゲームの上で動かなくて、
手間も想像以上にかかる…、レスポンス調整はどうしよう…とかで、
一時はやめようか…と話したこともあるインターフェイスデザイン。
マスター間際まで、調整に調整を重ねていました。
でも、やれて良かった。ペルソナ開発中、ヴァニラウェアの神谷さんが、
うちの開発にたまたま寄ってくれたときに、
「これいいなぁ、悔しい!」って言ってくれたのを思い出します(笑)。
※悔しいっていうのはお世辞だったのかもしれないけれど、
神谷さん最新作”オーディンスフィア”は、お世辞抜きに、
他に見かけない素晴らしいグラフィックデザインを持ったゲームですよね。
アトラスネットで情報が見れるので、こちらも宜しくお願いします。
そういうわけで、まずはこの辺の話を、今回のデザインワークを、
担当してもらった、ペルソナ3のデザインディレクター和田と、
インターフェイスデザイナー須藤をここに呼んで、
今週と来週の2回に分けて、振り返っていこうと思います。
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橋野「では自己紹介からお願いします。」
和田「皆さんこんにちは、ペルソナ3のデザイン面を統括していた和田です。」
須藤「どうも、インターフェイス担当の須藤です。」
和田「ペルソナ3のデザインテーマの一つは『イメージチェンジ』だったので、
開発スタッフ的には積極的に色々挑戦していけたタイトルだったと思います。
中でもインターフェイスに関してはペルソナ3立ち上げ当初から、
動的で斬新なグラフィックユーザーインターフェイス(※以下GUI)をやりたい!!
って話してました。久しぶりのシリーズ新作だし、
ゲームの作り自体も大きく変えていこうっていう全体の動きの中で、
デザインとしては、GUIをビジュアルイメージとして主役にしてみたかったんですよねー。
方向性はすぐにOKが出たんで、それで”真・女神転生Ⅲノクターン”から一緒にやってる、
インターフェイスデザイン担当の須藤君を呼んで、苦労覚悟の無理をお願いしました。
今回はキミが主役だ!って言って(笑)」
須藤「今思えば、笑いごとじゃないですよね(笑)
聞いてすぐに、面白そうだと思ったんですけど、いざやってみると今までのやり方と
違ったので、最初はすごく戸惑いましたよ。
イメージ部分でも、当時僕の嗜好にない表現だったので…」
和田「副島さんとイメージ固めるのに、えらく時間がかかったよね。」
須藤「ですねー…決定稿に至るまで30〜40案出しました…」
和田「僕は今までのアトラス作品の持つダークで重いイメージも大好きなんだけど、
ペルソナ3では挑戦的に変えたくて、テーマカラーを最初暖色系で考えてました。
けど色々試行錯誤していくうちにライトブルーに落ち着いたんですよね。」
須藤「スポーティーで、清清しさのある色。副島さんからのイメージですね。」
橋野「ペルソナ3は、1年を通す話というのが決まっていたから、変化する季節感を踏まえると、
青で統一でいいのかなって思いも最初はあったけど、”青春の青”ですって言われて、
なるほどって妙に納得した思い出がある(笑)」
和田「副島さんは青が好きなんだなあって。ステラ(※1)も青のイメージが強かったから。
正直、似ないといいなって気持ちもあったけど、うまくイメージも差別化出来ましたね。
ユーザーの皆さんにも良い意味で”変わった”感を、アピール出来たなって。」
須藤「自分でも、全体的にかなり良い感じに仕上がったんじゃないかなと思うので、
イメージの一新に一役買えたなら、苦労した甲斐がありますね。」
橋野「最初のビジュアル面の変更の取り組みは、チームに良い刺激になったよね。
アレ見て、サウンドの目黒もペルソナ3のサウンドを作り始めたしね。」
和田「その分、完成するまでは大変でしたね…」
須藤「はい…最初の頃は…いや、最後の方までキツかったな(笑)」
橋野「じゃあ、後半でその辺りの話をしていきましょう。」
(次回へ続きます。)


※1『ステラデウス』…副島がアートディレクションを務めた、アトラスのSRPG作品。
[橋野桂]
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